
つい1,2年前までは、駐車場にバックで入れる際、窓から顔を出して白線を見ながら入れていました。しかし、雨の日には顔や頭が濡れるので、顔を出さずにドアミラーを見て駐車できるようにしようと思い、YouTubeで駐車のやり方を見ていると、「ドアミラーを下に向け、車両後輪が白線内に収まるようにバックすればよい」ということが分かりました。そして、練習するとできるようになりましたが、駐車の度にドアミラーを下に向けるのが手間だったので、右側ドアミラーには扇形の補助ミラーを貼り付けて、後輪付近と地面が映るようにしておき、左側ドアミラーは、毎回ミラーコントロールスイッチで下に向けています。そこで、スイッチ1つで左右のドアミラーを下に向け、そのあと通常の位置に戻すことができると結構便利なので、ドアミラー自動下降ユニットを取り付けたいと思います。

これが、ドアミラー自動下降ユニットの構成部品です。上側がコントローラー本体で、下側が5Aヒューズ付き専用ハーネス(8極コネクタ)と、ミラー下降・上昇時間の設定用スイッチになります。本製品は、バックランプが点灯すると自動でドアミラーが下がり、バックランプが消灯すると自動で元に戻るという作動をします。また、付属の設定用スイッチでミラーの下降時間・上昇時間を任意に設定できるようです。尚、この製品1つでは左側か右側のドアミラーのみ作動可能で、左右とも作動させる場合には製品が2つ必要になると記されています。

先ず、左側ドアミラーのみ作動させる配線作業を始めます。取付説明書を見ると、左側ドアミラーの上下方向モーターと左右方向モーターから、上方向用電源線、下・右方向用電源線、左方向用電源線の3本が出ていて、上方向用電源線と下・右方向用電源線を切断して、ドアミラー自動下降ユニットの専用ハーネスと接続します。この他には、バックランプ電源、バッテリー電源(+)、ボディアースと接続します。それでは、ミラーコントロールスイッチと繋がっている上方向用電源線と下・右方向用電源線を確認するため、パワーウインドースイッチを取り外しましょう。

写真は、運転席側のパワーウインドースイッチです。黄色の四角線が、ミラーコントロールスイッチになります。パワーウインドースイッチは、矢印にマイナスドライバーを差し込んで取り外します。

パワーウインドースイッチを取り外しました。矢印がミラーコントロールスイッチのコネクタです。

ミラーコントロールスイッチの裏側を拡大すると、こんな感じ。ミラーコントロールスイッチのコネクタからは、9本の電線が出ています。

ミラーコントロールスイッチのコネクタ配線図です。R32新型車解説書の電動ドアミラーシステム図より、左側ドアミラーの上方向用電源線は7番(青/赤)、下・右方向用電源線は2番(紫/白)、左方向用電源線は6番(黄/青)となり、右側ドアミラーの上方向用電源線は5番(青/黒)、下・右方向用電源線は2番(紫/白)、左方向用電源線は4番(黄/黒)となります。また、ACC電源線は1番(黄緑)、アース線は3番(黒)、電動格納開側電源線は8番(緑/黒)、電動格納閉側電源線は9番(黄緑/黒)です。

念のため、左右ドアミラーの方向用電源線については、実車でミラーコントロールスイッチを操作して、12Vの電圧が出ているか確認しました。上の表は、ミラーコントロールスイッチを上下左右に押した時に、各電源線にかかった電圧を示したものです。上移動時には、7番と5番しか12Vが出力されていないので、これらは上方向用電源線と分かりました。また左移動時には、6番と4番しか12Vが出力されないので、これらは左方向用電源線と決まります。そして残った2番は、下・右移動時に12Vが出力されるので、下・右方向用電源線となります。しかし上方向用電源線(7番/5番)は、上移動時以外に右移動時にも12Vが出力されており、同様に左方向用電源線(6番/4番)は、左移動時以外に下移動時にも12Vが出力されていますが、これは、下・右方向用電源線が上下方向モーターと左右方向モーターの両方に接続している共通線であることが原因だと思われます。

これで、左側ドアミラーの上方向用電源線は赤色矢印で、下・右方向用電源線は白色矢印と確認できました。それでは、上方向用電源線と下・右方向用電源線を切断して、ドアミラー自動下降ユニットの専用ハーネスと接続しましょう。

上方向用電源線と下・右方向用電源線を切断してギボシ端子をカシメました。

そして、上方向用電源線と下・右方向用電源線の4つのギボシ端子を、ドアミラー自動下降ユニットの専用ハーネス(黄、茶、緑、橙)に接続しました。ということで、今回はここで終了します。次回は、バックランプ電源、バッテリー電源(+)、ボディアースの配線から掲載します。
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