
ステアリングの経年劣化に伴い、円形ハンドルからD型ハンドルに交換したのですが、ホーンボタンを押してもホーン音が鳴らないことが多々あるので、原因を探って補修しようと思います。ちなみに、ハンドルはモモのコマンド2です。

ホーンボタンの拡大写真になります。外周の黒い樹脂を摘み上げて取り外します。

ホーンボタンを取り外しました。黒の配線は、スパイラルケーブルと接続しているホーン配線です。スパイラルケーブルの詳細については、
スパイラルケーブルを補修する(2)をご覧下さい。

先ず、ホーンボタンのスイッチ機能を確認します。ホーン配線側(赤色)とボディアース側(黒色)をみの虫クリップで挟み、テスターで導通確認しました。ホーンボタンを押すごとにテスターのブザー音が鳴ったので、スイッチ機能は問題なさそうです。ちなみに、ボディアースは外周上側に出ている針金を、ホーンリング(ハンドルとステアリングボスの間に挟んでホーンボタンを嵌めるリング)とハンドルに接触させて取る構造になっています。

次に、ボディアースが取れているかを確認します。ホーン配線の端子をステアリングボスに接触させると、ホーン音は確実に鳴りました。しかし、丸印のホーンリングやハンドルに接触させると、ホーン音は鳴ったり鳴らなかったりで、安定してボディアースが取れていないことが分かりました。そこで、現在ホーンリングやハンドルから取っているボディアースをステアリングボスに変更し、ホーンボタンにアース用端子を追加したいと思います。

ホーンボタンを分解してみました。左側がキャップ部で、右側がハウジング部になります。

さらにハウジング部は、左から接点プレート、スプリング、ハウジングで構成されています。今回追加するアース用端子は、スプリング上側のボディアースを取る部分を曲げて加工し、その先端をハウジングの穴から裏側へ通してファストン端子(オス)をカシメます。

加工したスプリングは、こんな感じ。

スプリングの直線部をハウジングの穴に通しました。穴に通すことで、スプリングの位置決めも兼ねています。また、スプリングの直線部はハウジング裏側から約16mm残して切断しました。

オス端子を用意しました。これがホーンボタンのアース用端子となります。

ホーンボタン裏側の写真です。ハウジング裏側から出たスプリング先端にオス端子をカシメました。念のため、端子のカシメ部に半田を流し込んでおきます。また、端子の根元をL字に曲げました。これはメス端子と嵌合した際、メス端子がステアリングボスに干渉するのを防ぐためです。ということで、今回はここで終了します。次回は、ステアリングボスへのアース線取り付けから掲載します。
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